裏桜花  ―超バッド・エンド―

 呪を唱え、苦痛におののく晴明の左目から、白く輝く珠を抜き取ると、それは頼光の手から空に向かって舞い上がる。

 九尾を果たし、出会いの場に二人は立つ。
 頼光から奉魂の剣を渡された晴明は、目の前に立つ男を抱くようにして。
「ゆるりとお休みなされませ」
 深々と奉魂の剣が、頼光の胸を貫いた時、晴明が口の端を上げた事に気付いた者はなかった。
 頼光が晴明の眼窩から抜き取った物、それは白珠ではなく、晴明の良心回路だったのだ。
――煩い奴はこれで全部消えた
 満開の桜を背に、歩み去る晴明の邪悪な笑みは、再び都を蹂躙していった。

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